ぶどう栽培-冬の間の作業-

気が付けばもう冬も終わり、春がやってきてしまいました。とは言っても、吉備中央町はまだまだ朝と夜はかなり冷えます。そんな寒さに凍えながら今年は電気毛布に頼らず、湯たんぽもせず、冬を越してみました。きっと寒すぎて限界がくると思ってのチャレンジでしたが、12月末からのいちばん寒い時期を乗り越えたらぜんぜん大丈夫でした!そんなこんなで、収穫後~3月までのぶどう作業について紹介します。

冬の間はやることないと思われがちな農業ですが、バラ栽培をしていたときなんて冬の間にも加温してバラを咲かせていたのでわたしの両親は年中無休+お泊り禁止状態でした。母の実家がある広島に行くときも父だけ岡山に残りバラの作業という感じで家族全員で旅行とかもほとんど行ったことないんですよね。ぶどう栽培になってからも、バラ栽培のときに比べれば落ち着いてはいますが、やはり毎日何かしてます。大変だよねって言われるけど、それを楽しめているからこそ、結婚してからずっと農業で生きてきたんだと思います。

収穫後~12月 施肥・落ち葉拾い

ぶどうを全部収穫し終えた後、木の周りに施肥をします。当農園ではピオーネがいちばん収穫期が早く、瀬戸ジャイアンツが最終です。今年もおいしいぶどうをありがとう来年もよろしくお願いします。そんな気持ちを込めて、肥料・堆肥をまきます。土壌診断の結果をもとに、肥料・堆肥の量は調整します。肥料も堆肥もたくさんあげるといいような気もしますが、ぶどうの木は若いときに一気に成長させてしまうと逆効果のようです。何年もかけて、ゆっくりゆっくり成長させるように、肥料も堆肥もあげすぎにならないよう注意します。最終の瀬戸ジャイアンツの施肥を終える頃には、ぶどうの木の葉っぱがたくさん落ちています。この落ち葉は土に埋めれば問題ないのですが、そのまま放置してしまうと葉っぱについた病気などが木にうつってしまう可能性があるので、当農園では落ち葉を拾って堆肥にしています。意外と葉っぱの量が多いので、根気のいる作業です。

1月・2月 仮剪定→剪定

剪定はぶどうの木の枝を切っていくことです。剪定でぶどうの味が決まるという人もいるほど、剪定は大事な作業です。とはいえ、どの作業も結局大事な作業。何をするにも、おいしいぶどうを作るため!なんですけど。若い木の枝は力のないわたしでも剪定バサミですぱっと切れます。が、5年目6年目の木となると枝も太くなっていてわたしの手では難しい。。。ほとんど両親がやってしまいました。剪定の前にある程度の枝を落として仮剪定をしてから、1芽を残して本剪定を行います。剪定はぶどうの木が休眠期に入っている間に終わらせないといけないので、2月末までにはすべての木の剪定を終わらせます。剪定が終わってから、芽の近くに芽傷を入れます。芽傷を入れることで芽が出やすくなります。

3月 皮剥ぎ・萱(かや)敷き

ぶどうの木の周りの土の上に萱を敷いていきます。萱を草刈り機で刈って集め、機械で小さく切って敷いていきます。土の上に萱を敷くことで、土が乾くのを抑制します。暖かくなってくると水やりをしても乾くのが早くなってくるので、木の根に必要な水が届きやすくします。わたしは草刈り機がまだ使えないので、両親が萱を刈って、機械で切って小さくなったものをまきます。萱敷きと同時進行で、ぶどうの木の皮剥ぎをします。ぶどうの木が成長していくにつれて皮が分厚くなり、その皮と木の間に隙間ができてくると、その隙間に虫が入ってしまうことがあります。虫にとってはとてもいい住処になるので、皮を剥いで虫が住みつかないようにします。皮剥ぎをすると、木のカスとかたくさん落ちて目に入るし、きれいに剥げるところとそうでないところがあったりして、かなり疲れます(笑)品種によっても違って、ピオーネの木の皮は剥ぎにくい、瀬戸ジャイアンツの木の皮は剥ぎやすい。

最近はこの作業を進めていますが、休眠期が終わってぶどうの樹液が動き始めたので、そろそろストップになりそうです。剪定で切った枝の先から水が出てくるですよ〜!ぶどうの木も生きてるんだなって実感しました。

11月末から内職を始めました。いまは昼間は農作業、夕方から内職というのが続いていてしんどいけど楽しいこともあっての繰り返し。初めての経験も多くなかなか農作業も体がついてきてない時もありますが、暖かくなってきたので更に気合い入れて頑張っていきます!もうすぐ桜が咲きますね。

2 thoughts on “ぶどう栽培-冬の間の作業-

  1. いろいろためになることが多く、ありがとうございます。当方は家庭菜園でブドウを育てていますが、大きな枝が虫にやられてしまい、毎年この時期の剪定時にぽっくりと折れてしまいます。また、黒糖病に悩まされいます。
    品種はピオーネと巨砲、藤みのりで、雨よけのハウス等はありません。
    何か良い助言を頂ければ幸いです。

    • 岡田 孝子 様
      コメントありがとうございます。
      家庭菜園でのぶどう栽培素敵ですね!
      後日、メールを送らせて頂きますね。

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